スキンケアの基本

メチルパラベンの安全性について

メチルパラベンの安全性

防腐剤のパラベンは、化粧品をはじめ、食品・医薬品等の安全で優れた防腐剤として、日本や欧米諸国で長い間使用されてきております。 また、米国及び欧州の化粧品成分の評価機関でも、その化粧品への使用について、安全性上問題ないことが確認されております

パラベンがよくないと否定している内容を見ると、例えばメチルパラベンをメラニン産生細胞に与えたところ、メラニンの産生を高めることがわかったなどとされていますが、そもそも防腐剤ですので、化粧品に入れるのは微量ですし、メラニン産生細胞に直接与えるのとでは結果が大きくことなるのは、常識でもわかる範囲です。

「皮膚が吸収する濃度のメチルパラベンを添加した」というその量がどれくらいか、また濃度もどれくらい濃いものなのか不明なのと人体・動物どちらの実験だかがわからないのが現状だからです。

メチルパラベンの発がん性はない

今までも毒性テストなどでは、身体の小さいラットなどに大量の成分を与え毒性が高いと評価されてきた成分も多々ありますが、人体では行えないのでデータが不足しているものも数多くあります。
もともと、皮膚にはバリア機能があり真皮までに到達するようなナノテクのようなもの以外は、異物と捉え浸透させない構造でもあります。(そのナノテクの方がいまや発がん性や神経を経由して脳に届くなどの報告すらありますね。)

それにもし、パラベンを塗布し紫外線を浴びた場合に「老化促進」「肌細胞が死ぬ」ということを考えた場合、紫外線予防が定着した昨今果たしてどれだけスキンケアレベルのまま日光に当たるケースがあるでしょうか?

なによりも検査基準で厳しい米国食品医薬品局(FDA)は、メチルパラベンを含むパラベン類が一般的に安全であると認めているのです。

逆にパラベンを使わずにフェノキシエタノールを使っている成分が肌に良いと日本では認知されていますが、アメリカではフェノキシエタノール入りの化粧品は輸入禁止成分に指定されています。日本の化粧品がアメリカで販売されていないのは、そういった影響が大きくあります。

 

メチルパラベンを悪者にしない

これらを考えると、メチルパラベンを悪者にしてしまうその裏になにが存在するのか?と考えてしまいます。

防腐剤として歴史が古く広範囲で使われてきたパラベンではなく、臨床の浅い防腐剤を使っていたり、防腐効果を持たせている化粧品は果たして安全なのか?これについては、数十年しないと答えが出ないところがもどかしいです。

メチルパラベンは安全です

新しい防腐剤が、安全で肌に優しく発がん性などのリスクがないものが見つかるまでは、ひたすら人の肌で試されていくのですから、本当に難しい問題です。
将来それらを使ってきた人がどんな肌トラブルに見舞われるか予想もできないですね。

例えば、シャレコのローションにはシソエキスやローズマリーエキスの分量を多く使っています。
が、しかしそれだけでは防腐効果が弱く、ちょっとした雑菌の混入などで(お客さまが使う際に、キャップに触ってしまったり・・・)菌の繁殖がひどくなって、それが原因の肌トラブルになることを避けるために、やむを得ず最小限のパラベンを規定値のギリギリまで落として入れてあります。

研究所では、「そのくらいの量だと意味がないくらいのレベルですから、防腐効果がどれくらい持つのか心配はありますが」という条件つき(その後の経時変化もチェックして、最少量でも安定しています)でお願いしてあります。使い方はみなさんいろいろで注意書きをいくらしても、そういった使い方誤りでトラブルを起こしては申し訳ないという気持ちもありました。

よく天然の防腐剤を用いる話がありますが、植物性のものになるとアルコール抽出による心配、沈殿物・浮遊物による使用感の悪さ、刺激によるアレルギーの発症の心配からパラベンを選択した次第です。また、選択の理由に医薬品、ハミガキ粉、など日常雑貨として毎日の暮らしで体の中に取り込んでいる保存剤なのと、臨床経験が長いこともあります。

もちろん、パラベンに変わる素晴らしい防腐剤が年数経過も良好で、臨床データの安全性の高いものが出てきたらいずれ変えていきたいと思っています。

しかしながら、2024年現在は今の選択がベストと思っています。
私は肌に良い成分の選択をし、使う人気持ちよく使えて、納得した肌でいられること、そしてそれらを使って「キレイになりました!」というお声を頂いていることがその答えだと思っています。

 

パラベンとフェノキシエタノールの比較

フェノキシエタノール  アメリカでは輸入禁止成分!!

原料 石油原料から作られた合成成分であり、旧厚生省が定めた「102の表示指定成分」にも入っており、肌へのアレルギー性が懸念されている合成防腐剤です。 石油原料の合成成分ですが、
「102の表示指定成分」には入っていなかったために、「無添加化粧品」ではよく使われる合成防腐剤です。
急性毒性 体重1kgあたり2.5g 体重1kgあたり1g 少量で毒性発揮
アレルギー 濃度が高くなると、アレルギー症状が出る人がいる。

パラベンの濃度は、0.1%程度で防腐効果を発揮するが、 フェノキシエタノールは、平均濃度0.3%弱である。 パラベンの2倍以上の濃度となる。

パラベンは、配合量が微量であればアレルギー症状がほとんど出ません。
シャレコでは濃度低い 濃度に関係なく、すこしでも配合されていると、アレルギー症状が出る人がいる。
防腐効果  配合濃度 化粧品の1%まで。実際はパラベンが0.2%も入ってない化粧品がほとんどである。
パラベンは、0.25%以上になると、刺激を感じる人が、たまにいるので、製造メーカーは低刺激性にするために配合上限を下げて製造しています。
※自然派化粧品の防腐剤の濃度は5%以上→肌にとって刺激になりやすくなる

上記から自然派な防腐剤よりは、パラベンや、フェノキシエタノールのほうが、安全性が高い。
パラベン・フェノキシエタノールともに、年々、濃度を低くする工夫が進んでいる。一般的に、 マイナスイメージの強いパラベンですが、フェノキシエタノールより安全性が高いとわかります。

肌相談は無料です。
お気軽にどうぞ。

  • スキンケアコラム著者
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北林 利江

北林 利江

シャレコ株式会社 創業者 スキンケアカウンセラー

・1997年よりスキンケアカウンセラー。 ・2004年ウェブサイト「シャレコ美肌カレッジ」立ち上げ。 ・同年ウェブでの無料肌相談を開始。 ・同年シャレコスキンケア製品を発表。 ・スキンケアカウンセラーとしてアドバイス実績10万人を超える。 ・ミスユニバース ビューティーキャンプ講師。 ・スキンケアメルマガ「シャレコレター♪」は20年間週一回発行。 ・肌トラブル向け特に敏感肌、乾燥肌へのスキンケアアドバイスには好評を得ている。

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